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3月の診療時間の変更
3月12日火曜日 午後5時~
3月16日土曜日 休診
3月28日木曜日 午後5時~
3月29日金曜日 午後4時~5時
3月30日土曜日 休診
新年おめでとうございます。
本年は元旦から、震災、交通災害と悲惨な映像がテレビから流れています。
厳しい年になりそうです。
私の人生の残りは、そう長くはないと思いますが、貴重な1年です。
気を引き締めながらも、大切に生きていきたいと思っています。
皆様のご多幸とご発展を祈っています。
メールによる頭痛相談
メールによる頭痛相談を受け付けます。

下記メールアドレスまで送ってください。

kashihara-shinnryousho@outlook.jp
動脈硬化を予防しましょう
沢山の[元気に長生きできます]というサプリメントが宣伝されています。しかし、医学で確立されている方法が既にあるのです。まず、確実な方法を実行してほしいと思っています。それは、高血圧症、糖尿病、高脂血症の治療をすることです。40年前には、この三つの病気を治療する薬は非常に貧弱なものでした。しかし、現在では高血圧にも多くの薬がそろっており、個人個人の特性にあった薬を選ぶことができます。糖尿病や高脂血症についても同様に素晴らしい薬ができています。
健康診断で、少し血圧が高い、少し血糖値が高い、コレステロールや中性脂肪の値が上昇してきているということがあれば、直ぐに治療を初めてください。早ければ早いほど治療の価値が高い、すなわち動脈硬化を予防することができるのです。早期に治療を始めることこそ健康診断の目的だと言っても過言ではないでしょう。
私は、若い頃、コレステロールを食べさせたウサギを使って頸動脈に動脈硬化を作る実験を行っていました。また、日本人とヨーロッパの人の頸動脈を比較検討する研究も行いました。また、動脈硬化が進行して脳梗塞や脳出血を起こした多くの人の治療に関わってきました。動脈硬化は認知症にも深く関わっているようです。どうか、皆様には動脈硬化の進行を予防して健康な人生を長く過ごしていただけるようにと願っています。
専門医資格終了について
本年4月より、脳神経外科専門医と脳卒中専門医の資格を更新しないこととしました。
もう10年以上、脳の手術も行っていませんので、専門医を維持する必要もなく、また、維持のための学会出席や学会への診療内容の報告書類を記載するのも面倒です。
今後、医学知識の更新は学会や医師会のWeb学習を通じて行うつもりです。自分の健康維持のためにも時間を有効に活用したいと考えています。
自分の能力では対応できない病気や患者さまは、十分に話し合って専門の先生や病院に紹介することになりますので、宜しく御願いいたします。
当診療所の標榜は脳外科とリハビリテーション科ですが、様々な症状について相談に乗らせてもられると思っていますので、頭のてっぺんから足の先までの症状について遠慮なく受診していただければ有り難いです。
脳卒中の種類
1)脳梗塞とは、脳に栄養や酸素を送っている血管、脳動脈がつまることによる病気です。一般に細い動脈がつまった場合には症状が軽く、太い動脈の場合には重症になります。そして、脳梗塞には2種類あり、一つは動脈硬化が原因の場合で脳血栓と呼び、もう一つは心房細動が原因となり心房内で固まった血液が動脈の血流に乗って脳動脈をつまらせる脳塞栓というものです。傷んだ脳の部位により、様々な症状が出現します。
2)脳出血とは、高血圧が原因で弱くなった比較的細い脳動脈から出血が起きて、脳の内部に血液が溜まる病気です。出血が止まらずに血腫が大きくなると意識障害を来たし死亡することになります。
3)くも膜下出血とは、脳の底のあたりの太い動脈が枝分かれする部分に動脈の瘤(動脈瘤、どうみゃくりゅう)ができ、その薄い壁が破裂して、くも膜下腔という脳の隙間に出血が広がる病気です。激しい頭痛を感じ、放置すれば再出血を起こして死亡することになります。

脳卒中を吉野川に例えて説明してみたいと思います。川の流れは長年のうちに、くねくねと蛇行してきます。曲がり角のあたりには、石ころや流木などが貯留します。これが血管であれば動脈硬化というものです。川の流れが激しければ土砂や流木が多くなり、川が蛇行し細いところや太いところが出来ます。脳動脈でも、よく似た現象が起きて、血管がせき止められれば脳梗塞で、破裂すれば脳出血、川の堤防しそうとする動脈の壁が傷めば脳動脈瘤、そして破れれば、くも膜下出血といったところです。すなわち、川の流れの激しさに相当するのが動脈では血圧ですので、高血圧症は動脈硬化の主因であり、3つの種類の脳卒中発症の引き金ともなります。
新年おめでとうございます。
令和5年、2023年が始まりました。
政治、経済、新型コロナと落ち着かない日々ではありますが、
若い人は明るい未来を目指して、私たち高齢者は日々を大切に
自分のできることを行い、みんなと協力して過ごしてまいりましょう。

かしはら診療所でも、みなさまと共に心身の健康を維持向上すべく
努力してまいりたいと思っています。

本年も、どうぞ宜しく御願いいたします。